柳楽優弥ファンブログ「ジェットコースターにのって」

柳楽優弥くんズキ。2021年Works「浅草キッド」「太陽の子」「ターコイズの空の下で」「HOKUSAI」「二月の勝者」CM:JRA

ゴールデン・スランバー

ども!
すっかり土日(しかもどっちか)更新がやっとになったメグです。

さて、優弥くんのブログ更新や「すべ海」の映画祭参加も気になるところですが、
よーーーやく今日久々に映画館で(優弥くん出演作以外の)映画を観たので
忘れないうちに感想。

この作品、ここでも熱く語ってる通り、私の大好きな原作だったので
どーーーしても映画館で観たかったんです。

観た感想っていうのは、きっと原作を読んでから観る人と読まずに観る人で
かなり違ってくるとは思うのですが、原作派の私の感想は

中村監督、映画化してくれてありがとう!

でした。

あーーー、早く「アヒルと鴨のコインロッカー」も観ておくべきだった。
(同じ伊坂原作&中村監督の作品、フィッシュストーリーもあるけど)
この1作でいかに監督が原作の芯をつかんでくれる人かがわかりました。
そのぐらい本当に2時間の中で原作の良さをほぼ全て出しきってくれていたように思います。

原作は結構分厚い本なので、当然映画化するに当たってカットされたシーンやキャラクターは
あるんですけど、納得いく範囲だったし、監督がパンフでも言っていたように「青柳(主人公)が
見たり聞いたりしたものだけにしようと思った
」という絞り方が正解だったんだなぁと。

“主人公が組織ぐるみで「首相暗殺」のぬれぎぬを着せられて”…というあらすじだけ読むと
一見アクション物?とか陰謀物?とかどちらかと言うとハードなイメージになってしまうんですけど
どちらかと言うとドラマ的な要素(友情、愛情、生き方)みたいな方が強いです。

そして、実は「すべては海になる」のメッセージとこの映画のメッセージって
主人公の性格も立場も違えど、方向としては同じなんです。

この映画の1メッセージは青柳の友人森田が言う
無様な姿さらしてもいいから、生きろ」。

あ、そういえば一緒だなぁと思って。

だから、この映画のエンディングはこういう無実の罪を着せられた設定にありがちな
ラストではなく、このメッセージに沿ったエンディングに向かうんです。

そこはある意味すっきりしないという人もいるかもしれない。
(あ、ここも「すべ海」に似てますね)

でも人間はきっと「習慣と信頼」を武器に生きていけると思うから。
特にね、改めて「信頼」って大事なんだなぁって、この映画を観てつくづく思いました。
どのエピソードも泣けます。

「習慣」の方も色々あるのですが、そこは観てのお楽しみで。
とにかく、私が本の感想でも書いている素晴らしき「伏線とその回収」が映像として観られて
なんか幸せでした。

あ!エンドロールに知り合いの名前があってすっごくびっくりした。
「あ、あの会社関係してるんだ」とは思ってたけど、まさかドンピシャで名前が出てくるとは…。
私は全然関係ないけど、誇らしい気持ちになりました(笑)

また話は逸れますが、濱田くんは本当にいい役者だなーと毎回思います。
シュガスパの時から「若いのに演技上手いなー」と思ってましたが、今回も全くの別人で
驚きました。この年齢で名バイプレーヤーってあまりいないと思うので(もちろん主役もできちゃう人ですが)
これからも頑張って欲しいなと思います。


最後にネタバレしつつの気になった点と他サイトの批評でえ?と思った点を続きに。


えっと、結構有名な映画評サイトに「VIPのパレードの列の目の前まで怪しい自家用車で近づく」なんて
リアリティがないって書いてあったんですが、「えぇ?そんなとこ気にするの?!」と思ったので
ちょっと隅っこから反論。

それって、単に「日本の撮影時の規制範囲の限界」なんでは?
むしろ、邦画にしては「首相暗殺」なんて物騒なシーンに結構なロケ協力をしてくれている方だとは
思うけど。
今、原作は貸してしまってるから読み返せないんだけど、確か原作はちゃんと
ちょっとだけ離れた通りだったはず。
なので、それをわざわざあんな近くにしたのはそういう撮影事情と、かつ視聴者への
わかりやすいアピールなのかなと思ってます。

「すべ海」でも書いたけど、そういう規模感なんて予算とか諸々の事情があるんだから
気にする方がナンセンスだと思うんだよなぁ。
そんなこと言ったら、舞台なんて5mかそこらで色々なことが起こるんだから全部ウソっぽいよ(笑)

それより私が映画の中でひっかかったのは(一応白字にします。携帯は見えちゃうかな?)
キルオの血でした。
さっきまで全然出てなかったのに、いきなり大量って…。
医学的にアリならいいのですが、普通に考えると演出的に極端すぎだろーと思ってしまいました。
これって、予算とかそういうことでもないような気がするので余計に気になってしまって。


後は残念ながら主題歌がどーにも私の中で落ちなかった。
齊藤さんは嫌いじゃないけど、
やっぱりあのストーリーで
このタイトルだったら
最後に流れるのはオリジナルの「ゴールデン・スランバー」じゃなきゃだめだと思うんだけど…。
こちらも使用料が難しかったのかな~…。
ラストのエピソードがほんとどれもよかっただけに残念に思えてしまいました。


でも、全てがエンディングに向かって収束されていく素晴らしいストーリーだと
改めて思いました。
1人でも多くの人に観てもらえるといいな。