柳楽優弥ファンブログ「ジェットコースターにのって」

柳楽優弥くんズキ。2021年Works「浅草キッド」「太陽の子」「ターコイズの空の下で」「HOKUSAI」「二月の勝者」CM:JRA

[夜明け・柳楽優弥]東京フィルメックスレポ(ネタバレつき)

レポと言ってももう1か月近く前になってきたので
大分忘れてしまっています…トホホ。

映画鑑賞後に広瀬監督を招いてのQ&A。

Twitterに投下した分プラスネタバレの部分を追加しておきます。

~まずはネタバレなし~

最初司会の方からの質問
脚本アイデアはどこから出てきましたか
ーー大学卒業時に震災があったことと、当時自分の就職先が決まっていなかったので
その頃のことをベースにしました。
当時は家族愛が流行っていたので、懐疑的なところを入れたかったというのがあります。

2つ目の質問はネタバレなので略

以下は客席からの質問
(と言っても半分ぐらいはライターさんの質問という感じがしました)

Q1映画化はどうやって決まったのでしょうか?是枝監督も関与したのですか?

A1まずは是枝監督に見せてGOサイン出るまで出しました。
過去にも書いては見せてを10回ぐらいやっていて、
なかなか通らなかったのですが、「夜明け」が通りました。
恵まれた関係があったので、その関係を活用させていただきました。

Q2シナリオの進め方の質問ですが、ラストは最初から決めていたのでしょうか?
それともキャスティング決まってから決めたのでしょうか?

A2どういうところに着地するかわからず書いていたました。
(ネタバレ中略) 当て書きではないんですが、主人公が受け身なので
なかなか動かず凄く困っていたら、キャスティングに柳楽さんの名前が上がり、
彼の顔を思い出したら筆が進んだというのはあります。
柳楽さんは是枝監督が生み出した俳優さんなので
主演に迎えるのは(プレッシャーがかかるので)抵抗がありましたが、
よかったです。

Q3主演の柳楽さんはデビュー後すぐにカンヌを獲って大変そうでしたが
本物になったと思いました。素晴らしい演技でしたがどういった指導をしたのでしょうか?

A3指導というより、柳楽さんに引っ張ってもらいました。
柳楽さんから考え過ぎずに現場にいたいと言われ、
できるだけ周りのキャラクターに揺さぶられることに徹するようにしました。
難しい役で苦労していたけど、話し合いを重ねていきました。


Q4(質問がネタバレ)割愛


Q5カメラワークが素晴らしいと思いました。カメラマンは監督ご自身が見つけられた
のでしょうか。どなたかの推薦でしょうか。

A5カメラマンは高野さんという方で、是枝監督とずっとやっている山崎さんの弟子
のような存在の方で、テレビやCM撮影でご一緒したことがある方。
彼の撮る画は対象に寄り過ぎず絶妙に距離を取る方。
その距離の取り方がいいなと思っていて、映画に向いてるなと思い、お願いしました。


Q6東日本大震災の影響は具体的にどこに出ていますか

A6震災が出てくる訳でもなく、直接的には描いていないです
その頃自分が社会と上手く関われなかったこと、
その事実に自分自身複雑な気持ちだったことが主人公に投影されています。


Q7表情の演技は役者の表現を優先したのでしょうか。監督が細かく指示したのでしょうか。

A7現場を優先した。(以下ネタバレなので略)


以下がネタバレ部分になりますので、既に観た方はお読みください。
まだ観ていない方:通常の「ちょっとしたネタバレ」ではなく
「思いっきりラストエピソードやラストシーンに触れていて、かつ意図などの説明もしている」
ので映画前に読んだら後悔すると思います。

できれば映画鑑賞後にお読みいただければと思います。
PCでご覧になっている方は右下の「ネタバレ部分補完」のリンクをクリックしてください。
スマホの方はこの下になります。



一応もう少し改行





ネタバレ部分1
司会者の質問2つ目
「自分の不始末というのを扱った発想はどこから出てきましたか?
ーー具体的にはないのですが、それも震災の影響だと思います。
直接加害はないのですが、関係はある、というところです。」

ネタバレ部分2
ラストは最初から決めていたのか、の回答部分
「どういうところに決着するかわからず書いていました。
心と行動が一致しないシーンを作ろうと思って、
最後あの方法でしか束縛から逃れられない、そういうつたない終わりを
したかったんです。最後の踏切はスタッフから異論もあったんですが、
ここは自分で決めて進めました。自分の足で自立に向かって終わりたかったので。」

ネタバレ部分3
4つ目の質問
「髪を黒く戻す意図は息子さんとは別になるというものだったのでしょうか。
ーー今まで誰かに従って生きてきて、他人のようになる方が楽になると思っていたのが
そうではないとなるシーンなので、自分で染めるシーンを描きました」
こちらの質問は知り合いのヤギラーさんでした!

ネタバレ部分4
7つ目の質問
「セリフが少ない分、表情の演技が大事になってくると思うのですが、
表情の演技は役者の表現を優先したのでしょうか。監督が細かく指示したのでしょうか。
ーー現場を優先しました。一番印象的だったのは最後の海のシーンで、
予定のカットを終わっても柳楽さんが海をとてもいい顔で見つめていて
”ここも撮ってくれ”と言っているかのようだったので、急きょカメラを回し続けて
周り込んで表情を撮ったんです。が、その後なぜそうしたのかを聞いたら
『カットが聞こえなかったから』と聞いて(笑)」会場も大笑い。
こんなところでも柳楽くんらしいエピソードが聞けるとは(*´ω`*)

ちなみにこの最後の質問は実は私がしましたw
「最後の質問で」と言われて指されたのですごい緊張しました…。
でもとても聞きたかった柳楽くんの演技エピソードが聞けてとてもよかったです。
というか、答えを話してくれている時、当然と言えば当然かもしれないですが
広瀬監督が私の顔をずっと見て話してくれるので、なんだか泣きそうになって
しまいました(照)。

仕事が突然大変なことになって、行けないかもと思ったのですが
なんとかQ&Aにも参加できて本当によかったです。
ただ、今回も上映後監督の即席握手会&サイン会が自然発生していたのですが
私はそっこーで仕事の電話をしなければいけなくて、そこには参加
できなかったのが悔やまれます~!
でも仕方ない…><

という訳で、このレポをしなければとずっと気になっていたので
ようやくアウトプットできて一安心。
お待たせしてすみませんでした。