シュガー&スパイス 風味絶佳(映画館感想・全体版)
今度こそ、映画の感想を。
もちろんこちらもネタバレ全開で。
ちなみに原作は現時点では未読です。
映画を観る前にちらっと前評判チェックをしたんだけど、これがまぁ
見事に評価真っ二つ。
さぁ、どうかなと思ったんだけど、私は全然アリでした。
でも評価が分かれるのもわかるなと。
決して「おしゃれな恋愛映画」ではないんですよね。
ものすごくリアルな男の子の恋愛成長ストーリー。
だから、こういう不器用な恋愛をしたことある男性諸君はグッとハマると思うし、
そういう不器用な少年の成長を見守るのが好きな女性陣もグッときちゃうと思う。←これ私(笑)
でも、そこがツボじゃないと「なんでその辺にいくらでもありそうな話をわざわざ
映画で観なきゃいけないんだ」となっちゃう。
そう本当に身近にありそうなお話。
それだけに、時々「シュガー&スパイス」の意味を取り違えて「結局金持ちの男を選んだんだろ?
サイテーな女」なんて感想を読むと「あーほんとにわかってない男の子(人?)いるんだなぁ」と
しみじみしてしまう。(女の子でもそういう感想あるよなぁ)
雨のシーン。
彼女が言ってたセリフがキーなんじゃないかなぁ。
「なんで先に帰っちゃうの?なんで何にも言わないの?」
(見てから数日経ってるので言い回しちょっと違うかもしれない)
志郎は元彼と彼女の話のジャマになる…と「そっと扱って」離れてしまった。
でも彼女はあそこで「用が終わったなら帰るぞ」と言って欲しかった。
それが志郎に足りなかったスパイス。
元彼は(あのやり方は乱暴でよくないけれど)無理矢理でもコンタクトをとって
「おれじゃなきゃだめだ」と言った。
志郎は待つだけだった。
その差なのだ。
元彼がお金持ちとか、医大生とかは関係ない。
私自身は、一つの恋が気持ちの中でも決着しないと次にいけないから
こういう事態にはならないけれど、それでも乃里子の気持ちはすごくわかる。
(ただし、元彼の人物像が魅力的じゃなかったので、なぜそれほどまでに
惚れるのか、という部分が説得力なかったけど)
でもね。
そういう乃里子の気持ちもすごくよくわかった上で
スパイス(わかりやすく言ってしまえばちょっとした押しの強さ)が恋愛には必要だよねという
映画の趣旨もすごくわかった上で
最後にグランマに「女の子はね。シュガー&スパイス。甘いだけじゃだめなんだよ」と
言われている志郎に
「それはそうなんだけど。でもシュガーな志郎をいいと言ってくれる人だっているんだよ。
だから君はそのままでいいんだよ」
と声をかけたくなってしまった。
「シュガー&スパイス」を持っている男の人の方がモテると思う。
でもシュガーなだけの男の人を好きだという女の人はいるし、そういう人の方が
結婚はうまくいくような気がするし(笑)
最後に演出について。ダメ出し多し。
画はすごくキレイだったと思う。
富士山も、富士山を見るための冬の草むらも。
バーも米軍基地のそばに“ありそうな”感じが出ていたし。
ストーリーとして、最初の1/3はギャグ、次の1/3がラブモード、最後の1/3が悲しみモードと
ぱっきり分かれてるような印象があったけれど、もうちょっと全体のトーンを一定にしても
よかったかなーと思う。(ちなみにマッスルの吹き替えだけは本当にいらないよ……)
じゃないと、テンションが下降曲線描いちゃって、退屈に思う人が出てきちゃうから。
それからナレーションがしつこい部分があった。
もっとシンプルでもちゃんと観客はわかるのにもったいない。
そして本当に残念なのが、ラスト。
これももっと「予感」レベルで充分観客に伝わるのに、
バスでよろける演出を見た瞬間アチャーと脱力してしまいました……。
キャラメル拾って渡すところまででよかったのに。
ダメ出しで終わるのもなんなので、いいなと思った演出。
これはもう、車と自転車。
柳楽くん版感想にも書いたけど、10代の2歳差って大きくて。
それが例えば免許を持ってるかどうかだったりする。
志郎にとっては友達を助ける時も、彼女とのデートの時も、いつも自転車。
一方で元彼はいつでも車なのだ。
そして、彼女との最後。
彼女は元彼の車に乗って去り、それを志郎は自転車で疾走し追いかけ、
そして追いつけずに終わりを迎える。
その後、志郎はガスステーションで働き続けながら、最後は免許を取りに行く。
おそらくこの自転車と車はかなり意図的に使っているんじゃないかと思う。
子供から大人への成長の象徴として。
きっとバスの中で出会った女の子とは車でドライブに行くようになるんだろうな。
私は自転車で疾走している志郎が好きだけれど(笑)
(〆が萌え感想で自分にがっかり)
もちろんこちらもネタバレ全開で。
ちなみに原作は現時点では未読です。
映画を観る前にちらっと前評判チェックをしたんだけど、これがまぁ
見事に評価真っ二つ。
さぁ、どうかなと思ったんだけど、私は全然アリでした。
でも評価が分かれるのもわかるなと。
決して「おしゃれな恋愛映画」ではないんですよね。
ものすごくリアルな男の子の恋愛成長ストーリー。
だから、こういう不器用な恋愛をしたことある男性諸君はグッとハマると思うし、
そういう不器用な少年の成長を見守るのが好きな女性陣もグッときちゃうと思う。←これ私(笑)
でも、そこがツボじゃないと「なんでその辺にいくらでもありそうな話をわざわざ
映画で観なきゃいけないんだ」となっちゃう。
そう本当に身近にありそうなお話。
それだけに、時々「シュガー&スパイス」の意味を取り違えて「結局金持ちの男を選んだんだろ?
サイテーな女」なんて感想を読むと「あーほんとにわかってない男の子(人?)いるんだなぁ」と
しみじみしてしまう。(女の子でもそういう感想あるよなぁ)
雨のシーン。
彼女が言ってたセリフがキーなんじゃないかなぁ。
「なんで先に帰っちゃうの?なんで何にも言わないの?」
(見てから数日経ってるので言い回しちょっと違うかもしれない)
志郎は元彼と彼女の話のジャマになる…と「そっと扱って」離れてしまった。
でも彼女はあそこで「用が終わったなら帰るぞ」と言って欲しかった。
それが志郎に足りなかったスパイス。
元彼は(あのやり方は乱暴でよくないけれど)無理矢理でもコンタクトをとって
「おれじゃなきゃだめだ」と言った。
志郎は待つだけだった。
その差なのだ。
元彼がお金持ちとか、医大生とかは関係ない。
私自身は、一つの恋が気持ちの中でも決着しないと次にいけないから
こういう事態にはならないけれど、それでも乃里子の気持ちはすごくわかる。
(ただし、元彼の人物像が魅力的じゃなかったので、なぜそれほどまでに
惚れるのか、という部分が説得力なかったけど)
でもね。
そういう乃里子の気持ちもすごくよくわかった上で
スパイス(わかりやすく言ってしまえばちょっとした押しの強さ)が恋愛には必要だよねという
映画の趣旨もすごくわかった上で
最後にグランマに「女の子はね。シュガー&スパイス。甘いだけじゃだめなんだよ」と
言われている志郎に
「それはそうなんだけど。でもシュガーな志郎をいいと言ってくれる人だっているんだよ。
だから君はそのままでいいんだよ」
と声をかけたくなってしまった。
「シュガー&スパイス」を持っている男の人の方がモテると思う。
でもシュガーなだけの男の人を好きだという女の人はいるし、そういう人の方が
結婚はうまくいくような気がするし(笑)
最後に演出について。ダメ出し多し。
画はすごくキレイだったと思う。
富士山も、富士山を見るための冬の草むらも。
バーも米軍基地のそばに“ありそうな”感じが出ていたし。
ストーリーとして、最初の1/3はギャグ、次の1/3がラブモード、最後の1/3が悲しみモードと
ぱっきり分かれてるような印象があったけれど、もうちょっと全体のトーンを一定にしても
よかったかなーと思う。(ちなみにマッスルの吹き替えだけは本当にいらないよ……)
じゃないと、テンションが下降曲線描いちゃって、退屈に思う人が出てきちゃうから。
それからナレーションがしつこい部分があった。
もっとシンプルでもちゃんと観客はわかるのにもったいない。
そして本当に残念なのが、ラスト。
これももっと「予感」レベルで充分観客に伝わるのに、
バスでよろける演出を見た瞬間アチャーと脱力してしまいました……。
キャラメル拾って渡すところまででよかったのに。
ダメ出しで終わるのもなんなので、いいなと思った演出。
これはもう、車と自転車。
柳楽くん版感想にも書いたけど、10代の2歳差って大きくて。
それが例えば免許を持ってるかどうかだったりする。
志郎にとっては友達を助ける時も、彼女とのデートの時も、いつも自転車。
一方で元彼はいつでも車なのだ。
そして、彼女との最後。
彼女は元彼の車に乗って去り、それを志郎は自転車で疾走し追いかけ、
そして追いつけずに終わりを迎える。
その後、志郎はガスステーションで働き続けながら、最後は免許を取りに行く。
おそらくこの自転車と車はかなり意図的に使っているんじゃないかと思う。
子供から大人への成長の象徴として。
きっとバスの中で出会った女の子とは車でドライブに行くようになるんだろうな。
私は自転車で疾走している志郎が好きだけれど(笑)
(〆が萌え感想で自分にがっかり)