柳楽優弥ファンブログ「ジェットコースターにのって」

柳楽優弥くんズキ。2021年Works「浅草キッド」「太陽の子」「ターコイズの空の下で」「HOKUSAI」「二月の勝者」CM:JRA

「誰も知らない」初見感想掘り起こし

シュガー&スパイス」→「星になった少年」→「誰も知らない」となぜか逆流(笑)

昔、全く違うジャンルのブログを書いてたんですが、そこで
2年前の2005年8月に書いてた「誰も知らない」の感想を
ローカルPCから掘り起こして掲載。
もっと情熱的に柳楽くんを語ってるかと思いきや、意外と作品を語ってるよ……。
ちなみに、今の感想は下とはまた違います。
でもストーリー自体を忘れかけてるので、今頼んでるDVDが到着して再見してから
書こうと思います。

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柳楽くんの演技見たさでとうとう観てしまいました。
以下ネタバレなのでご注意。


 



うーーーん。
なんか、どう自分のなかで消化すればいいか難しい感じです。
元になった事件を知った上で見てしまったので余計。



でもまぁ、これはドキュメンタリーではなく映画なので、当然
創作はあって然るべきだし、それが監督や脚本の見せ所なので
「元の事件を再現しろ」とは全然思いません。
むしろ、コンビニの店員さんがビニールの扱い方習ってて、
それが後に辞めたことに気づく伏線とか、女子中学生(高校生に見えたけど)
とのエピソードとか、おそらく現実にはなかったことだと思うけど、
すごくよかったと思うんです。


それでも。
ラストはあれでよかったんだろうか?という気持ちが拭えません。
あのラストは明らかに「これからも頑張って生きていくよ」という
前向きメッセージだと思うんですが、じゃあ、(実際の事件はおいといて)
あの映画の中の子達が前向きに生きられるかって言ったら
やっぱり無理と思わざるをえない。
あのコンビニのお兄ちゃんがバイト辞めたら、そこで食料さえ絶たれるし、
もし母親が仕送り復活させたところで、履歴書に「○○小学校卒業」すら
書けない子達がどうやって未来で生きていくのか…考えれば考える程
暗澹たる気持ちになり、あのラストは見せかけ、もしくはあの一瞬を
切り取っただけのラストに過ぎないんじゃないかと思ってしまうんです。


その結果、ドキュメンタリーな映画というよりもおとぎ話の映画に
なってしまっているんじゃないかなと。
現実に対する答えを出さずに「そうして頑張って生きていきましたとさ」
では、実際の事件をモチーフに映画を作った意味も伝わってこない。


と、文句を言いましたが、ラスト以外は素晴らしい出来だと思います。
いやほんと全員の演技してない演技が素晴らしい!
私は、神木くんは神木くんで好きだけど、同じ子役の演技でもこうも
違うものか…とびっくり。
茂くんの「ズコー」とかアドリブだとしても、あそこでそのアドリブが
撮れるのが、すごい。ああいう子役のセリフを引き出した現場スタッフ
に脱帽です。


そして注目の柳楽くん。
もちろん、柳楽くんもスタッフの「演技させない演技」に引き出されてる
部分は多いと思うけど(笑顔のほとんどは作った笑顔じゃなくて自然に
出てたもんなぁ)、でもそれだけじゃどうにもならない「目線の演技」が
本当にうまい。
携帯で何やら楽しそうに話してる母親に向ける視線とか
電話が10円玉どんどん落ちていらいらする目とか
この映画はやっぱりこの子なしでは成立しなかっただろうと思わせるほどの
ものがありました。



「誰も知らない」ができるまで』も見ようかな。
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この後『「誰も知らない」ができるまで』も見たのですが、こっちの感想文章が見つからず。
こっちで柳楽くんを更に熱く語ってたような気がするんだけど、まぁいいや(笑)