柳楽優弥ファンブログ「ジェットコースターにのって」

柳楽優弥くんズキ。2021年Works「浅草キッド」「太陽の子」「ターコイズの空の下で」「HOKUSAI」「二月の勝者」CM:JRA

「ツォツィ」とか

新しい柳楽くん情報がなかなかない一方
仕事仕事の毎日に気分転換が必要とパラパラっと映画を観てました。
といっても、スクリーンじゃないけど…。

きみにしか聞こえない」---乙一さんシリーズ。前にみた「暗いところで待ち合わせ」と同じく
原作よりいいかもと思えるような出来ですね。成海ちゃんにはちょっと難役だったかなぁとは
思いますが、脚本や演出は原作に引っ張られ過ぎず(=説明しすぎにならず)映画ならではの
空気感が出てて私は好きです。さて「KIDS」はどうなんだろう。

花とアリス」---よーーーーやく観られました!岩井さんすごく好きなんですが
ここ数年はあまり観てなくて。「四月物語」とかもそうだけど、岩井さんって女の子の動作
よく見てるなぁーと思う。それと男性からしたら花ちゃんみたいな人って掴めなくて
なかなかストレートに「好き」とは思えないキャラなんじゃないかなぁって思うので、
そういう子を主人公にして、なおかつちゃんと最後の最後に感情移入して応援したくなっちゃうところまで
もっていくのがすごい!と思いました。
優ちゃんはやっぱり「フラガール」と同じく最後のダンスがほんとに素晴らしい!
「先輩」とアリスの関係も、なんかすごくいい。描けそうで描けないところをついてるというか。
やっぱり岩井さんは好きだなぁと再認識しました。

ツォツィ」---これもずっと観たかった映画。本当は10代に観て欲しい映画にも関わらず
暴力シーンがあるからとR15になってしまったことでも話題になってました。
で、私が観た感じでは…。
いやもう、内容的に10代に観て欲しいのもわかるし、そこで描かれている暴力シーンも
決して肯定的ではないので、制作者の意図もすごくよくわかるんですが、それでもやっぱり
「高校生からかなぁ」といったところです。正確に言えば、例えば1000人の中学生が観ても
999人はちゃんとメッセージが伝わると思うんですが、もしかしたら一人には前半の印象が強烈に
残ってしまうかもしれない…という可能性が捨てきれないので。
特に主人公と同じ苛立ちを持っているような子にとっては…。
ま、それはともかくとして、15歳以上であれば映画としてはぜひ観て欲しいです。
日本という遠い国にいると「アパルトヘイトがなくなった」というニュースだけで「よかったよかった」に
なりがちですが、なくなったからと言ってお金が急に手に入る訳でもなく
と言って、一部の特権者というのは出てくるのでかえって「黒人の中でも格差ができる」というようなことも
生まれていて、事はそう簡単ではないんですね…。
主人公が車を盗んだらその中に赤ちゃんがいた、というところから始まるストーリーなのですが、
高級住宅に住んでるその車の持ち主も黒人なんです。
中身にはあまり触れない方がいいと思うので省きますが、ラストシーンで私は知らないうちに
涙を流してました。映画観ている時って大抵「うわ、これ泣ける」という自覚と共に泣くのですが、
この映画は気づいたら泣いててそんな自分にびっくりでした。
それぐらい、映画からは「泣け」という押しつけがましさはなく、ただただそれぞれの立場の人が
それぞれのやり方で何かを「許している」ことを映し続けているんです。
主人公役の子、決して顔がかっこいいとかっていうことではないんですが、
目の強さ、目で訴えるものは柳楽くんに通じるものがあるかもと思います。
「誰も知らない」を外国の人がみたらこんな感じなのかな、と。