柳楽優弥ファンブログ「ジェットコースターにのって」

柳楽優弥くんズキ。2021年Works「浅草キッド」「太陽の子」「ターコイズの空の下で」「HOKUSAI」「二月の勝者」CM:JRA

初日感想改めて(ネタバレなし編)

帰宅りましたー。
でもまだ文章まとまらず。

そもそも舞台観劇自体あまり慣れてないので、
舞台観劇慣れしている方したら、知識のなさがモロバレですw

ネタバレなしで書こうと思うと余計上手く言えないのですが、
「皆さんの本気」を受け取った舞台、という気がしました。
それはきっと、「NINAGAWAマクベス」という蜷川さんの名前を冠した
”伝説の”と言われる舞台を、今再び蜷川さんがやる意味を全員が重く受け止めて
舞台で発散したパワーが充満していたからかなと思います。

一方演出は意外なことに、思ったよりは「引き算の演出」だった気がします。
その表現がいいのかわからないのですが。
カフカ金閣寺がサプライズ的な演出だったのに対して、あくまでも補佐に
徹している感じ。でもその感じこそがまさに「和の美しさ」に通じていて、
最後、美しくて美しくて、この「美しい悲劇」は日本人ならではだなぁと
思いました。

原作を読んだ時にはおぼろげだった登場人物の心理状況もとても伝わったし、
正直読んだ時はやっぱりマルカムに感情移入して読んでいたのですが、
それぞれの立場への感情移入ができたので、そこはやはり蜷川さんの演出
なのかなと思いました。

個人的にはやはり「カフカ」「まれ」つながりで田中裕子さんも気になっていたのですが、
素晴らしかった!
マクベスってある意味マクベス夫人の物語とも言えると思うんですよね。
彼女が物語の加速力になっていく。
それをある種の「無垢さ」とそれ故の「狂気」「悪女」を同居させて
自然と加速させるのが、田中さんならではだなぁと。

で、柳楽くんです。
カフカ金閣寺も「自信があまりない」キャラクターだったので、もちろん
感情を爆発させる部分もあるのですが、控えめだったり、おどおどしたりしている
印象も強かったんです。
でも、今回のマルカムは第一王子!
威風堂々!
ベテラン勢の中の真ん中にスッと立っても引けを取らない存在感。
これが初めての舞台だったら絶対なしえなかった。
まだまだ少ないながらも、積み重ねが彼をここへ導いてくれたんだなぁと感慨深かったです。

実は、今回のオファーを知った時になんとなく「蜷川さんは小栗くんと親交深いし
信長協奏曲を見て声かけてくれたのかな」と思ったのですが、舞台を観て
改めて、そうかもしれないなーと思いました(あくまで私の想像ですw)。
そのぐらい、先ほど書いたように、あの時「月9ドラマ」で1人本気モードで突っ走っていた
柳楽くんが、今日の舞台でははみ出ることなく、むしろフィットして存在していて
今の柳楽くんにこの舞台があってよかったと本当に思いました。

そして、時代劇のメイクと衣装が本当に合う!
凛々しくて、凛々しくて、そういう意味でも舞台中央にいる時に本当に映える。
(ファンの贔屓目?!)


一方でセリフ回しが、今までの柳楽くんにはない感じがところどころあって
(感覚的なものですみません)、おそらく柳楽くんの成長と蜷川さんの演出が
相乗効果で進化をもたらせているのかなと思いました。

ぶっちゃけ、ドラマや映画の時は、ナチュラルさ優先にしているので若干
聞き取りづらさがある柳楽くんですが、舞台ではとても通りがよかったと思います。
やっぱりいい声^^

ただ今回のベストオブ声はやっぱり橋本さとしさんでしたが。
いやはやあの通りのいいバリトンボイスは本当に聞き心地いい!

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さて、カーテンコールについて。
1回目、2回目まではおそらく定石通り。
3回目になってもまだなりやまないので、再び前へ。
で、さすがに終わりかと田中裕子さんが横に動き出したら
もう一度となり、みなさんにも笑顔が。柳楽くんも素でくしゃっと
笑ってました。戻ってる戻ってる^^
でもこの4回目でスタンディングオベーションとなり、出演者一同
改めて万感の思いで会場を見つめていました。


ちなみに、開演前に蜷川さんいらっしゃいました。
蜷川さんはカフカの時と比べるとやはり大分ほっそりされてましたが、
これだけの舞台を作り上げるというそのエネルギーは計り知れないですね。
エリーちゃんも観劇されていました^^

えーーーっと、書くのはこのぐらいかな…。
長い割にあまり内容がなくてすみません。

本当は、王道のマクベスを観たうえで、こちらを観た方が面白さが増すんだろうなー。
というのも、今日しみじみ思いました。

あ、やっぱり原作は読んでおいた方がいいように思います。
ストーリーは単純明快な起承転結なのですが、やはりセリフが難解だったり、深い意味が
あったりするので(だから演劇人はシェイクスピアに魅了されるんでしょうね)、
二度読んでいても、消化にちょっと時間がかかったりしました。
一方で、本を読んでもピンとこなったセリフが、今日観たことでストンと落ちた部分も
あったりしたので、うん、読んでおくとより面白いと思います。