柳楽優弥ファンブログ「ジェットコースターにのって」

柳楽優弥くんズキ。2021年Works「浅草キッド」「太陽の子」「ターコイズの空の下で」「HOKUSAI」「二月の勝者」CM:JRA

[太陽を掴め]東京国際映画祭

本日観て参りました!

最初に舞台挨拶があり、中村監督、主役の吉村界人くん、出演者の松浦祐也さん、
脚本の木村さん、プロデューサーの髭野さんが登壇。
吉村くん、めっちゃ緊張してたなぁ。
ちょっと昔の柳楽くんを思い出した^^
やっぱりちょっと共通しているところがあるのかもなぁ。
でもなんか監督、主役、プロデューサーの皆さんの挨拶からも
熱量が伝わってきて、ちょっとグッときました。

個人的には、最初にモーションギャラリーを読んだ時に
ディレクター髭野さんの「個人出資による」制作というのを知って
なんとなく髭野さんは勝負師みたいな方を予想していたんですが
現れた方はサラリーマンのような方だったので予想外でしたw

いやだって、自分がすごい才能の監督を見つけたとして、
私財を投じることができるかって考えたらやっぱり難しいですもん。
そこを信じて賭けられるというのが本当にすごいなと。


前段が長くなりました。

映画。
監督と主役の熱量がそのままスクリーンに焼かれているような映画でした。
歌う、叫ぶ、物にあたる、自分にあたる、相手にあたる。
常にいらだっていて、鬱憤がたまっていて。
そういう感情に今か昔か心当たりがある人には深く刺さりそうな気がします。
(ちなみに19歳辺りの柳楽くんもそんな感じだったので、柳楽くんには刺さりそう)

メインの3人の演技は自然で「これアドリブかな」って思うぐらいでした。
正直、相手役のユミカの気持ちがわからなかったりもするのですが、
でもそういうのも含めて、20代だからこそとれる映画だったと思います。

柳楽くんの出番は想像通り少ないものでしたが、なんというかメイン3人とは
また違う熱量というかオーラというか…なんなんでしょうね。
なんか別の空気が漂ってました。


ちなみに、映画が終わった後は監督と松浦さんのティーチインとQ&Aがありましたが
それは一応続きに隠します。









まさに1つは、2人の男性の間にいる「ユミカ」の描かれ方についてでした。
監督いわく、女性をただの天使として描きたくないから、男性には男性の
ずるさがあるように、女性には女性のそういうところもちゃんと入れたかった、
というようなことをお話していました。
ただ、ユミカを演じた岸井ゆきのちゃんも頭にハテナが浮かんでいて
常にセッションをしたと監督が話していたので、あ、ゆきのちゃん、私も私も!と
妙にそこで勝手な連帯感がありましたw

もう1つは「ドラッグを扱ったのは現代性を出すためなのか」という質問でした。
これは松浦さんの回答が腑に落ちたのですが、めっちゃ意訳しますと
「いつの時代もクスリをやってる若者はいるし、それを描いた映画はあるから普遍的な
テーマだと思いますよ」というようなこと言っていました。

監督は今後について聞かれると、「この映画までは駆け抜けてきたけど、
今回でちょっと気持ちが落ち着いた。これからはもうちょっと全速力ではなく
ランニングぐらいで落ち着いて作ろうかと思ってます」というようなことを
言っていました。つまり衝動で作ってきたフェーズから、考えて作るフェーズに
なるのかなと。前者は若いうち、最初のうちだからこそできるものだと思うから
それはそれでガンガン作れたのは素敵なことだけど、監督業を長くやっていくには
後者も大事になってくるのかなぁと思うので、次の作品がどういうものになるのか
ちょっと楽しみです!