柳楽優弥ファンブログ「ジェットコースターにのって」

柳楽優弥くんズキ。2021年Works「浅草キッド」「太陽の子」「ターコイズの空の下で」「HOKUSAI」「二月の勝者」CM:JRA

シュアリー・サムデイ

これ、絶対観たいと思ってたんですよね。
1つは純粋に評判がよさそうな感じだったこと。
もう1つは20代の俳優が全国規模の映画をつくったということ。

新宿14時台の回を観に行きましたが、30分前でラスト5~6席でした。
まさに満員御礼状態。結構カップル客が多かったかな。

で、映画。
いいか悪いかじゃなくて好き嫌いで言っちゃうと、すごく好きな映画でした。

パンフで小西さんが「スタンド・バイ・ミー」みたいな男の子友情モノが好きと
言ってましたが、私もまさにそう。男の子友情モノ大好きです。
観終わった後ドラマの「StandUp」に似てるなぁと思ったんだけど、そういや
旬くん出てたんだよね(笑)

ただ、あのドラマは完全に高校時代の話だけど、
(そして、私は予告とかで観た印象でこの映画も高校時代がメインかと思ってたけど)
この映画はその3年後がメイン。

だから、青春ど真ん中というより、その青春ど真ん中にやったことを
20代になってどう振り返るかって話で。
その分、単に「青春っていいね」ってことじゃなくて、「振り返るぐらいの大人になった時の自分」
も共有できる映画になっているのが今までと違っていいなと思います。
でも映画の中の男の子は21才ぐらいで、やっぱりまだ大人にもなりきれてなくて。
男の子ってほんとにいい意味でも悪い意味でもバカで、
でもどっちもあるからこそ最高なんだよなーと思います。
そして、それはこの映画作りに関わった男たちもきっとそうなんだろうなと。

正直、脚本自体は何ヶ所か「エンタテインメントとはいってもそこはリアリティないと
だめだろー」と思うところはあったんですが、そういうのも演出のキレと音楽の融合で
全部勢いで乗り越えてたのが最大の魅力だと思います。

あんまり普段、演出のいい悪いとか気にしない方なんですけど、この映画は確実に
演出(カメラワーク)が作品の魅力をUPさせてました。
基本スピード感があって、でもスローを効果的に使っていて。

それと音楽。なんか私の琴線にビンビンくるなーと思ったらエンドロールに「菅野よう子」!!!
どうりでー!
やっぱこの人、間違いないなー。
小栗旬のアンテナの感度、好きかも。

そして、勝地くんも小出くんも(全作品観てる訳じゃないけど)今までの作品より「いい顔」してたと思う。
それは彼らの気持ちが出ていたのもあるかもしれないし、
旬くんが彼らの魅力を俳優としてどう引き出せばいいかよく理解していたからかも
しれないけど、2人共まさに「格好がいい」というのがぴったりでした。
彼ら2人だけじゃなく、映画に出てる人誰もが演技が自然で(子役でさえ!)
役者目線で選ぶからかなぁと妙に感心してしまいました。小西さんも演技上手だなぁとしみじみ思ったし。

そういう諸々から確信したのは、映画監督をやるにあたって小栗旬がやってきた
すべてのテレビドラマ、舞台、映画がこの映画をつくる土台になっていた、ということでした。

彼も
16歳で映画監督になりたいと事務所社長に言っていて
19歳でこの映画のアイデアを思いついて
9年近くあたためて映画をとった。

でもその9年で彼はいくつもの現場で仲間と出会い、先輩達にアドバイスをもらい
自分自身の経験も積んだからこそのこの映画になったし、それは絶対9年前には
なしえなかったことだと思います。

まだアラはある。
けど、ぜひ第2作、第3作も観てみたいなと思ったそんな映画でした。

優弥くんは映画だけやる俳優になりたいって言ってるけど、
この映画を見て、この映画のパンフレットを読んだら、それは違うんじゃないかって
気づいてくれないかな…。

あ、超余談ですが、この映画で主人公子役をやった子の目がすごくよくて
優弥くんを彷彿させました。
……と思ったら、ダスト所属!!!!
どうりで。