柳楽優弥ファンブログ「ジェットコースターにのって」

柳楽優弥くんズキ。2021年Works「浅草キッド」「太陽の子」「ターコイズの空の下で」「HOKUSAI」「二月の勝者」CM:JRA

新作『CITY』で新たなフェーズを目指す、劇作家・演出家の藤田貴大にインタビュー

SPICEでの藤田さんインタビューです。


『CITY』ではもっと具体的に東京という場所にいておもうことについて、踏み込んで描いていくつもりです。これまでは、たとえばコンビニの店名とかも敢えて避けてきた。でも『CITY』はそういう具体的なモチーフも取り入れていきたいとかんがえています。

おおお、ほんとに具体的でリアルな世界に寄るんだなー!
私が観たBOATとは大分違うものになりそう!

いままで頭の中で作品を構築するときに、特定の役者が出てくることはまずありませんでした。モチーフのことばかりかんがえて、たとえば『BOAT』ならボートを集めたりだとか、そのことばかりをとにかくかんがえる。だけど今回は柳楽(優弥)さんのイメージがとても強いんですよね。それが自分でも驚くくらい新しいし、難しいと感じているところでもあります。柳楽さんの出演作は、もちろん作家も作品もバラバラなのに、全部が一つにつながった続編に見えてくるような感覚があって。一つ一つ、彼自身の人生のかけらを見ているような気持ちになる。そう感じさせてくれる柳楽さんであるからこそ、今回は彼のポテンシャルをいかに引き出せるかが、台本や演出の肝になるとかんがえています。さまざまな彼の出演作の「彼の表情の続き」を想像しながら、描いてみたい。

すごい柳楽くんありきなんだなー!
広瀬監督も柳楽くんで当てはめて考えたら筆が進んだと言っていたし、
やはり彼はその存在や表情に詩情があるんだなと改めて思います。
この感じからすると『夜明け』の延長みたいな感じの柳楽くんなのかな。
シンイチをもうちょっと行動力つけてヒーローにさせるような感じ。

「ヒーローもの」というキーワードが、ここ数年間僕の中でずっとくすぶっています。最近だと(M.ナイト・)シャマランの『ミスター・ガラス』を観て、それに至るまでの作品も見返して、とても感動しました。定番のヒーローものではなく、「そもそもヒーローとは何か?」とか「悪を退治するとは?」ということも描いている気がして。『BOAT』までの僕の作品も「善悪とはじゃあ何か?」ということを描いていたのかもしれないけれど、『CITY』ではさらにそれを東京という舞台に置き換えて、描いてみようとおもっています。

なるほど。わかりやすい勧善懲悪ではなく、「誰にとっての悪?誰にとっての正義?」
みたいなところにも踏み込むのかもしれないですね。


2年程前から『CITY』については彩の国(さいたま芸術劇場)と打ち合わせを重ねていて、最初のオファーは「男性が中心の藤田作品を観てみたい」というものでした。いまかんがえても20代の頃は、かなり男性に対して潔癖だった部分が多かったというか、男性の俳優にそんなに興味がなかったのと、僕の舞台に男性が立っていることもあんまり想像できていなかった。自分が男性であるということにも違和感があった時期もあったし、「オトコ」というものに対する嫌悪感も強くて。そういう感情から女性の俳優たちと作品を揺り出していた時間もありました。でも30代になってしばらく経って、自分が男性であるということ、そして男性でなきゃ描けないことがある、という自覚を少しずつ持ち始めたのだとおもいます。

ここ、なんかすごく「藤田さん」という人が腑に落ちました。
以前の記事で「いい意味でこじらせ系」と書きましたが、それはこの辺に起因するんだなと。
「違和感」とか「生きづらさ」みたいなものから色々思考が広がるんだろうな。

新宿で朝まで飲んだら誰でも分かるようなことを描いているとおもいますよ。早朝の新宿を歩いただけで、誰でも色んなことがわかるじゃないですか。町中に現実の欠片が落ちていて、それこそ演劇以上に演劇みたいな光景が広がっていたりもする。でもそれはすべて現実であり、フィクションじゃないんですよね。

この例え、わかりやすかったです。
確かに早朝の新宿ってドラマみたいなことも起こってる一方で、
退廃さも漂っていて、ちょっと演劇以上に演劇っぽいですもんね。

なんとなく藤田さんがどういうことをやりたいと思っているかはわかってきたので、
それがどう舞台で具現化されるのか楽しみです!!
そして、それを演じる柳楽くんも。

考えてみたら、カフカも溝口(金閣寺)もマルカム(マクベス)も皆ちょっと
特殊なキャラクターだったり、地位だったりするので、
一番普通寄りのキャラクターを板の上で観れるかもしれないですね!
楽しみーー!!



拍手コメレス
まさん>コメントありがとうございますー!
ややや、私はもう好きなことを好きなようにやってきただけなので…笑
でも今やそういうことも必要ないぐらい活躍してるので、
今は安心して見守っています(*´ω`*)